「人づくり・学び舎」がうまれるまで その2
「人づくり・学び舎」の代表 ライフキャリア・カウンセラーの浦井啓子です。
数年前から大学等の非常勤講師として、就職活動をスムーズにスタートするための
キャリアについてや就職活動の心構えなどの授業を担当しています。
毎年4か月の短い期間ではありますが、様々なことを伝え、実践していく中で
学生たちの気持ちに触れる機会が多少なりともあります。
半年後に就職活動をスタートさせる時期になって、
初めて「働く」ことについて考え始める学生がほとんどなのが実情です。
社会に出る直前になって慌てて
「何のために働くのか」
「どんな職業につきたいのか」
と考えさせられる学生と身近に接している中で、
正直、これは大変なことだなと思いました。
そもそもが、働くこと、社会へ出ることへのマイナスイメージが大きい学生が多かったり
職業への意識が薄いので、世の中にどんな仕事があるかも分からない。
ましてや自分に合った仕事・向いている仕事が分からない。
「就職活動」という、確実な答えのないことへの戸惑いや不安をひしひしと感じます。
「職業を選ぶ」ということを
20数年かけても、ほとんど考えずに過ごし
たった半年で、決断し、行動に移し、就職へ向けて努力する。
就職が決まる学生はまだいい。
とはいっても、就職後に「合わない」という理由で早期退職者が後を絶たない。
「キャリア」というものを学んだことと
この私が体験した「現実」を照らし合わせた時、
これは何かしなければいけない!と思ったのです。
キャリア教育は、もっと学童期からスタートされる必要があるのでは?
自分の人生を深くしっかりと考えていくためには、
一人ひとりが、もっと時間をかけて深めていく必要がある。
それが個人の幸せと社会の幸せの両方にプラスになると思うのです。
リアルでなくてもいいし、ささいな夢でもいい。もちろん大きな夢でもいい。
夢を持って大人になるということ。
もっと幼いうちから、働く自分の姿をイメージする機会があったり、働くって面白そう~♪
とプラスに捉える事が出来たらいいんじゃないか。
本当に単純な理由だけど
子どもたちが、大人になること、働くことを楽しみにして成長できるといいなぁ、、と思っています。
子どもたちにとってそんなことを考えたり感じたりする機会は多ければ多いほどいいと思うのです。
今の世は、子供と大人の世界がはっきりと分かれ過ぎているような気しています。
子供たちには「働く」ということを通じて大人の世界の面白さを感じたり、興味を持って欲しいし、
大人たちも子供たちに積極的に伝えていってほしいと思う。
親としてはもちろん、それが大人として、社会としての役割だとも思うからです。